外反母趾のお話し
- シューズボックス
- 2022年6月22日
- 読了時間: 2分
足には親指からカカトへ向かって「土踏まず」と呼ばれているアーチが形成されていることは、皆さんご存知だとおもいます。
実はレントゲンで見ると、小指からカカトへ向かっても同じくアーチがあるのです。
さらに、親指の付け根から小指の付け根を結ぶ横にもアーチがあります。
つまり、人間の足の裏は三角形のアーチが作られているのです。
この三角形のアーチが歩行時の衝撃を吸収してくれているのです。
ちなみに生まれたばかりの赤ちゃんの足にはアーチはありません。
成長して歩けるようになると、自然に足のアーチが作られていくのです。
では、足のアーチはどうやって作られるのか?
それは、筋肉とじん帯でアーチの形を作っているのです。
男性に比べて女性の方が筋肉とじん帯が弱いので、加齢とともに筋力とじん帯が足のアーチを支えられなくなってしまい、歩行の衝撃を和らげることができなくなってしまいます。
その結果、歩行の衝撃を足の裏全体で受け止めることになり、その力は足の五本の骨に伝わって、骨を外側へ外側へと押し広げてしまうのです。
こうして足の骨格異常(外反母趾)へとなっていくのです。
ちなみに、ヒールの高い靴を履くから外反母趾になるのだと勘違いしている方もいますが、ヒール靴を履いたことのない女性も外反母趾になります。
足のアーチが支えられなくなり、歩行の衝撃によって骨格が外側へと広がる外反母趾は、一年や二年ではなりません。
長い年月をかけて骨格が徐々に広がっていった結果なので、それを短期間で治療することなどできません。
できることは、それ以上症状を悪化させないことだけです。
足の中指の骨(中足骨)を下から押し上げてあげると、疑似的な足の三角形のアーチを作り出すことができます。
靴の中に専用の中敷きとかパットを入れてアーチを作るのが良いのです。
……が、残念ながら、日本では私のような医学的に足の事を理解している靴の販売店や修理店を探すのは困難かもしれませんね。

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